製作日記16 MXR Distortion Ⅱの修理依頼+新機材導入

製作日記

どうもこんにちは。先ほどVemuram myriad Fuzzの解析が完了したので日記でも書こうと思います。

本日はたまにある修理のご依頼です。実はHUMAN GEAR fine OD Specialをご依頼してくださった方と同じ方からのご依頼だったりします。

ご依頼の品はMXR Distortion Ⅱというエフェクターで、自作エフェクターだそうです。

MXR distortion II を作ってみた。
楽器エフェクター音響オーディオDTMなどの分野における、使い方、改造、自作、改善などを紹介します。

参考までにこちらのURLを教えていただきました。この方に依頼されたんですかね。

どうやら回路図と基板で相違があるらしく、ご依頼者の方が仰るにはアウト側の300Ωが300kΩになっているのでは、との事でした。

まあ初心者というか、カラーコードを覚えずに作っている人にありがちなミスです。

音が出ないと相談されることがありますが、1kを100kにしていて音が出ないとかあるあるなので音が出ない時はカラーコードを読みなおしてみると結構それが原因だったりします。

これが送られてきたエフェクターです。

ちょうど家に帰ってMyriad Fuzzの解析をしている所でした(;^ω^)いつもですが、散らかってます。

というかこれMXRのステッカーが貼ってありますが著作権的に大丈夫なんでしょうか。現役でエフェクターを作っていた時は結構気を使っていましたが、まあこれぐらいなら見逃される感じですかね。

とりあえずフルテンです。フィルターとレゾナンスを上げる必要性は全くありませんが、どうせなら全部回したいですよね。

それで出音ですが、確かに小さいですね。と言ってもマンションなので音も出せず、分かりにくかったです(;^ω^)

そんなわけで、早速開けていきます。

ここだけほぼ締まっておらず、勢い余ってオヨっとなりました。私も実験やらメンテ、電池交換のしやすさとかでネジゆるゆるですが、よくどこかに行ってしまいます。

靴下みたいですよね。なのでこのネジは大量に買ってあります。

ご開帳しました。なかなか綺麗な配線だと思います。そういえば昇圧しているらしく、三端子レギュレータのヒートシンクをケースにネジ止めしていたりと芸が細かいです。

あと久しぶりにニチコンのちっさい電解コンデンサを見て笑ってしまいました。いつもFGを使っているので、小さすぎて面白かったです。疲れてるんですかね。

序盤で貼ったリンク先の基板レイアウトまんまらしく、横から見るみたいですね。昇圧回路は元の基板レイアウトの空いている一角を使っているようです。

抵抗も全部Daleですね。高級品志向なのかもしれません。特に音に影響は無いです。

ですがオペアンプやダイオードにソケットを使っていますね。これは接点ノイズの原因になるのであまりよろしくありません。一流メーカーで使っているメーカーはありませんよね。そういう事です。

私なら全て外しますが、今回は抵抗の交換の依頼なのでこのまま続行です。

問題の抵抗はこのオペアンプの手前にある抵抗です。

それにしても電解コンデンサに絶縁チューブを付けたりと製作された方はとても几帳面ですね。

基板をひっくり返そうと思ったら何やら手ごたえを感じたので見てみると絶縁と緩衝を兼ねたスポンジが貼ってありました。モールドも兼ねて超絶接着されていたらどうしようかと思いましたが、思いのほかすんなり外れてくれて良かったです。

はんだ付けも綺麗ですね。かなり数作られた方じゃないでしょうか。

300kΩでした。依頼者様の推理はどうやら当たっていたみたいです。

周囲にパーツがある上に基板を裏返しての作業だったので少々作業しにくかったですが、交換完了しました。

さて基板を戻して動作チェックと思いましたが、ポットやジャック類のはんだ付けがよろしくないですね。

かなりいも半田気味です。

製作された方は火力の低いはんだごてで作業されたんですかね。

話は逸れますが、最近チャーハンを作るのにハマっていまして、中華料理屋の動画とかを見るに火力って重要だなぁと思いつつあります。

今度業務用のコンロでも買いたいですね。

そんなわけで、最近火力高めの半田ごてを買いました。(どういうこと

私はこのシリーズの30Wのタイプを愛用していますが、どうしてもGNDやジャック類の配線では熱がたりないなと思っていました。これは温度調節も出来ますし、とても良さそうということで買ってみたんですよね。

まあ何が言いたいかというと、試運転をしてみたいのといも半田が気になりすぎてサービスという事で半田の修正をしておきました。

やっぱり火力ですよね。ジャックのような大きめの金属でもはんだがヌルヌル融けます。

はんだの良し悪しはこの光沢度合である程度見極めることが出来ます。こういう光沢のある状態を固溶体と言うんですが、これなら数十年レベルなら酸化からも守ってくれますし、耐久面でもびくともしません。

逆にいも半田はと言うと、具体的には可視光線レベルで結晶が析出している証拠で、これだと腐食したり音質にも影響があります。あんまりこういうの解説しているサイトって無いですよね。多分いも半田は悪いけど、何が悪いかが分からないんだと思います。まあかなり専門的な分野ですから仕方がないです。

いつかいも半田についての記事も書きたいところです。

ポット類のはんだもテッカテカになったところで、やっと動作確認です。

ちゃんと動作してるっぽいですね。ツマミ半分ぐらいでさっきのフルテンより音量があるのでこれ以上は回せないです。

こんな感じで完成です。あとは発送するだけ…

ちなみにこういうパーツ交換の相場って調べると分かりますが結構しますね。今回のパーツ交換はLED交換とやってることはほぼ変わらないので、とある製作所のLED交換代金を調べると5980円でした。

たっけ!

まあ事業だとそれぐらいにしないと利益出ないですからね。しょうがない部分もあります。

私は3600円ぐらいで引き受けさせていただきました。

フリマサイトなので1割持っていかれるのと、送料込みなので400円ちょっとかかることを考えるとかなり良心的じゃないでしょうか。

自分で言うのもあれですけどね。

それではまた次回…

コメント

タイトルとURLをコピーしました