久しぶりの製作日記ですね。
いつの間にやら秋はとうに過ぎて、冬になってしまいました。
書くネタは色々あったんですが、本当に忙しすぎて雑記と化しつつある製作日記は書く暇がありませんでした。
そんなわけで、タイトルの件も書きますが、ここ最近のダイジェストも合わせてお送りしようかと思います。
確か製作日記21ではmyriadの記念すべき1台目を作りました、という日記だったと思うので、時系列順に作ったものを並べていきます。
怒涛のmyriad
まずはご覧の通り、自作にしてはキツい数のmyriadです。確か5個ずつ二回に分けて作ったので、この画像は二回戦目のですかね。
実際には個人的に依頼を頂いたり、試奏用で作ったりと十数台は作ったと思います。期間はなんと二週間程度だったと思うので、相当しんどかったですね。
しかも、なかなか時間が取れず徹夜で5台仕上げた日もありましたが、今考えるとなぜそんなに気力が持ったのか謎です。
慣れって怖いですね。
あの頃を思い出して、最近休日に作業しようとしても片頭痛とかでやられてなかなか作業が出来なかったりします。動くのもやっとなんですよね。冬は体調が狂うので嫌いです。
合間に作ったMIDIジャンクションボックス
お次は画像フォルダを漁っていたら出てきたやつです。一応製作日記なので、しょうも無いですが書いておきます。
こちらもご覧の通りMIDIのジャンクションボックスです。Free The ToneのARCなんたらという一番大きいスイッチャーで色々制御しようと思って作りました。
元々MIDI制御は設定が面倒なのでするつもりは無かったんですが、ワーミー5、HX STOMP、PitchFactorと、なかなかMIDI制御出来る機材が多かったんですよね。
あとHX STOMPのセンドリターンにHoly Grailをぶっこめばスイッチャーのループを一つ節約できる事に気づいたのもあって、MIDIジャンクションぐらい買うのもあれなので作ってしまおうという感じです。
実はmyriadを作りすぎて飽きてきたのでその合間に作りました。ごめんなさい。
魔改造ワウ
これは確か友人からワウを作ってほしい、と言われたので作ったやつですかね。画像フォルダに転がっているのを見て思い出しました。
ワウは定数変更でかなりキャラクターが変わるエフェクターなので色々やりたくなっちゃいますよね。
ツマミ4つでアウトは3つという変態仕様です。
VOXやらCry baby系ワウは網羅出来るのは当然、更に広い網羅性になったと思います。このワウ1つあればどんなワウの音も出せちゃうぜ、ぐらいはあるんじゃないですかね。
勿論普通のワウを想定していた友人には大受けでした。
しかし、ワウのケースが硬すぎて穴あけに相当苦労したので暫くは作りたくないです。他にも清掃のためにワウのペダルと台座を分離させるべく、固定してある金属棒を外そうとしたんですが、いくら叩けど外れなかったので徒労に終わりました。
ネットで調べると外している方がいましたが、どんだけカンカンぶっ叩いたら取れるんですかね。
皆さんもワウを改造する時は心の準備をしておく事をお勧めします。
レタリングシート
これは他でちゃんと記事にしてまとめたいですかね。
実はレーザープリンターを買ったので、その試し斬りならぬ試し印刷みたいな感じでギャレットオーディオさんのインレタPDFを印刷してみた画像です。
適当に近くにあったタンブラーに張り付けてみると、なかなか悪くなかったので良さそうだったら採用する予定です。
以前は業者にインレタを特注していたんですが、もう伝手が無いので色々手段を考えないといけないですね。
話は逸れますが、奥に転がっているのは貴重な超低雑音高性能FETです。偶々売りに出されている所を見かけて、纏まった数購入できたんですよね。嬉しかったです。
勿論高信頼の東芝製。この素子を使えば市販の最高級ブースターなんて目じゃない、そんなレベルの素子なので、少しずつ使っていこうと思います。現状最高性能なので、ここぞという時に使いたいですね。もしかしたら少数だけ、このFETを使ったブースターなりを販売するかもしれません。
Saucy boxの中身
多分3~4年ぐらい探し回ってやっと見つけたんですよね。Way hugeというメーカーのエフェクターで、なんと日本正規輸入品は96台のみだそうです。
フリマ依存症なレベルで毎日チェックしていたんですが、いつしかチェックどころか開くこともなくなり…
忘れかけていた時に、某フリマを久しぶりに開いて暇つぶしにエフェクターカテゴリを見ると、なんと一番上にあるではありませんか。
14000円也。
今年一番の運命を感じましたね。
速攻でポチりました。
中身はこんな感じで、Twitterでも褒めちぎりましたが相当な企業努力が伺えます。
赤い基板は恐らく全てのエフェクター共通の基板で、ICを見るに論理回路によるスイッチング回路とバッファ回路といったところでしょう。
機械式スイッチの接点部に形成される絶縁体、半導体の非直線性について理解がある証拠です。
BOSSに勝るとも劣らない技術力が感じさせられるメーカーですね。価格も安いので、学生さんにはBOSS以外の選択枝としても非常にお勧め出来ます。
なんならスイッチ一つ比べても、国内ブティックメーカーのトゥルーバイパスに較べれば幾分優れた性能です。
非常にお勧めです。
ちなみにゲインが二連ポットなのを見て確信しましたが、弾いた感じもケンタウルスを感じさせる音色で、オペアンプがTL074だったことも含めると間違いなくケンタ系でしょう。
現代のケンタの完成形が欲しければSaucy boxを買って間違いないです。
私が入手した96台限定のHCというシリーズと通常版の違いは、クリッピングダイオードの数の違いは確定みたいです。画像で確認した限り、通常のSaucy boxはクリッピングダイオードが2本でしたが、HCは3本でした。
あとはゲインが少し高い可能性もありますが、大した差では無いでしょう。
追記:なんとその後ヤフオクでも売りに出されていましたが、税込みで三万超えていてビビりました。
SMODの設計と散財
こちらなんと6万円也。
この後発注漏れに気づいて一万円ちょっと追加発注したので、7万円は超えます。
みんな大好き秋月さんから発注したんですが、流石に7万円分ともなると結構量ありますね。
大人買いってやつです。
というのも実は珍しく私の方からエフェクターを販売してみようと思いまして、その材料だったりします。
いつもオーダーメイド、オーダーメイド言っているイメージだと思いますが、偶には私の方からというのもどうですかね。要らないですかね。
一応考えているのは、Sweet Honey ODの改良版的なエフェクターとでも言いましょうか。
クローンかよって思われるかもしれませんが、そうじゃないのですよ…そうなんですけども。
SHODというのは非常に惜しいエフェクターなんです。回路解説記事でも読んで頂ければ何が言いたいかある程度分かるでしょうが、このエフェクターの構想からするに致命的とも言える設計ミス、設計者のやりたかったであろう事がどうにも上手くいっていない形跡、これを見せられて放置できるでしょうか。
いや、出来ないです(反語
しかも回路が細々したところに凝っていて、惜しいなんでもんじゃないんですよね。SHODは多大な支持を受けファンも多い名器なだけに、そんなSHODこと眠れる獅子の本気モードを見てみたくないですかね。
私は見たいですよ、ええ。というかほぼ自分が見たいがために設計したようなものです。
これをSHODファンに共有しないというのはもはや失礼まであるんじゃないでしょうか。無いですか。
そんなわけで、第一弾はSHODの本気バージョンを計画しています。一応スペックはコンパクトエフェクターにあるまじき性能にする予定です。
実は需要が無ければ自分のコレクションにでもする予定でしたが、Twitterで聞いてみると、とらほら気になるというお声を頂いたので、少数ではありますがフルスペック5台を用意する予定です。
量産とかはあまり考えていません(パーツのコストが規格外というのもあります)が、SHODの1つの完成形のようなものを見てみたい方は、どうでしょうか。
それと第一弾ってことは第二段もあるんかって話ですが、一応計画しています。こちらは完全にオリジナルエフェクターで、既存の回路とは全く別物のクリッピング回路を持つディストーションです。現状のディストーションレベルの歪みじゃ満足できない!という極悪歪みジャンキーな方は検討してみてはいかがでしょうか。
自分で言うのもアレですが、似たり寄ったりの回路だと同じような音しか出ないのも事実なので、それなら新しい回路であれば一見の価値はあるのでは、と思います。私は新しい体験にお金を出すのは厭わない主義なのでそういう考えなのですが、どうなんでしょうか。
これ以外にも市場には無い回路をいくつか考案しているので、ゆっくりですが新しい回路と音色のエフェクターを販売してみようかなぁ、と検討中です。
その他色々
あんまり書くことも無いですが、一応記録的なもののまとめです。
これは微妙にTwitterで話題になってしまった例のアレですね。ホットからGNDに0Ω抵抗が入っています。
1500円ぐらいでしたかね。Twitterでは散々な言われようでしたが、普通の反応だと思います。
実験などの結果はTwitterに貼っているので気になる方は見てみてください。
ちゃんと人柱やってます。。
お次はとあるマニアックなエフェクターの製作依頼についてです。
solodallas stormというエフェクターをご存じでしょうか。
私は知りませんでしたが、どうやら一部では大人気なエフェクターらしいです。
商品説明もかなり面白い印象でした。
こちらのブログがかなり詳しく解説されていました。
ヴァン・ヘイレン、エアロスミス、ローリングストーンズ、ピンク・フロイドなどなどがお好きな方にとっては、結構興味深い内容かもしれませんね。
それで肝心の回路の方は、比較的手の込んでいる印象でした。しかし一方で、所々おかしな設計も目立つ回路でした。一応既に回路の修正はしたので、どうしても欲しいという方がいらっしゃればお声がけください。
それにしても数が少ない上にマイナーな気がするんですが、どうなんですかね。知っていた、という方がいらっしゃれば単純に気になるのでコメントなりで教えてください。
と、こんなものですかね(;´・ω・)最後の製作日記更新から二か月ぐらいの期間でしたが、相当作ったと思います。疲れたので冬は緩くやっていこうと思います。基本的に冬は体調が優れないというのもありますけどね。冬だけは寒さ非対応な上、体調が悪くなるので好きではないです。
でも冬は堂々とこたつを出せるうえ(年中出しているもので)、暖房をかけてこたつでアイスを食べると美味しいですよね。あとかなり前から行っていませんが、とある県の県北はスキー場が多いので、よく行っていました。スキー面白いですよね。寒ささえなければ。
Smoggy Overdriveの解析について
少し前にTwitterでも書いたんですが、最近Smoggy Overdriveって人気ですよね。
ちらほらと、どこかのメーカーがクローンを売り出したりするレベルには人気みたいです。myriadみたいに著名な方が使用されたのかなぁと思って調べてみると、B’zの松本氏が使用!みたいなのがヒットしたので、これが原因なんですかね。いやはや有名人の影響力は凄まじいです。
そんなわけで、やはり回路が気になりますよね。
大まかな内容はTwitterで書いた通りです。
相場より良心的だし、入札しても誰かが上を入れてくれるでしょ、というノリでヤフオクを使ったことがあるという方、結構いらっしゃるのではないでしょうか。
それです。
まさかの落札してしまったんですよね。年末にやらかしました。
とは言えゆくゆくは解析してみたいなとも思っていましたし、良い機会だったのかもしれませんね…
まぁ解析と高性能化したクローン製作の依頼が入っていたというのが主たる原因ですが、特に改良点の無い回路であれば既製品を買ってください、という事にしようかと思っています。
依頼をくれたのは友人ですが、やたら私のエフェクターを信用しているというような偏見が入っているので考え物ですよね。
BOSSとかIbanezとか、海外メーカーにも良いメーカーはいくつかあるので、偶にはそっちを買って欲しい問題はあります。最近ではWay huge。お勧めです。
それで肝心の解析内容については、myriadの時のように自作派であればある程度回路が分かるような書き方をしておこうと思います。
まあツマミ3つでオーバードライブって言ったらもうあれしかないやろ感はありますが、商品説明では既存のオーバードライブとは少し異なる回路構成になってしまった、というような事が書かれていただけに、どうなんでしょうね。
TS系主体であることは間違いないでしょうが、Jan RayやTSあたりの回路を繋ぎ合わせたみたいな回路かなぁという感じがしますよね。コンプ感が~とも書いてあると、Jan Rayよりローゲインでありながらクリッピングダイオードは4本程度の多めの構成、倍音のギラつきというレビューを考えると非対称クリップもあり得ると思います。
基板のサイズからするに、バッファを取っ払っている典型的なブティックエフェクターなのは間違いないですね。
流石にmyriadのようにはいきませんかね。
自作erの皆さんもぜひ予想してみてください。
そんなわけで、こんなところで今日は失礼します。
コメント
Solodallas STORMを自作しようと考えてネットを色々探っている中で、本ページを見つけました。
aionというサイトに公開されている回路に修正ポイントがあるとのことて、、、。
もし可能であれば、修正された回路図とその内容をご教示いただけないでしょうか?
ブログの方ご覧いただきありがとうございます。
あまり作る方はいないだろうと記事にしていませんでした。
先程Solodallas stormについての改善案を示した記事を執筆しましたので、そちらの方をご覧下さい。