前回はFuzz Faceの回路図について解説したので今回は実際に作ってみましょう。
パーツは少ないですが、難易度は歪みエフェクターの中だと最高レベルなので自作中級者の方向けです。
基板レイアウト
ネットに落ちてるレイアウトだとこれがいいんではないでしょうか。
Fuzz Faceなどのファズ系は特にGNDを引き回すとノイズの原因になるのでGNDはなるべく直線で短くしましょう。
これもレイアウトは自分で考えるのがいいかもしれませんね。このレイアウトも少し弄ればいい感じになりそうです。
パーツ
●抵抗
- 330Ω…1個
- 8.2k…1個
- 33k…1個
- 100k…1個
- 2.2M…1個
- 4.7kぐらい…1個 LED用
となっていますが、2.2Mと100k以外はトランジスタによって微調整が必要ですし、最近はBCなんたらより2Nや2SCの方が高性能なのでどうせならそっちを使いましょう。
ということでBC108を使うなら目安にはなりますが、最近のシリコントランジスタを使うなら全くあてになりません。
だから上級者向けなんですよね…
動作も到底素人に理解できるものではありません。
それと抵抗は普通のカーボン抵抗かキンピを使いましょう。わざわざ性能の悪くてやたら値段の高いカーボンコンポジットを使う必要はありません。
ちなみにこれは筆者推奨というだけで、使う人の意思を真っ向から否定したり強制したりするものではないです。こうした方が良いよ、というだけの話です。言わないのは不親切ってものですからね。
◆コンデンサ
- 0.01μ…1個 フィルム
- 2.2μ…1個 電解
- 22μ…1個 電解
- 47μ…1個 電解
フィルムはやたら大きいものは買わずにWIMAかPanasonicかその他ボックスコンデンサにしましょう。大きいと配線がし辛くパターンを引き回しかねないのでサイズ優先です。
22μは実機だと20μみたいですね。確かVishayの青いアキシャル型の電解だったと思います。まあわざわざ古いものを使う必要も無いのでニチコンがいいですね。
47μは電源ノイズを取るためですが、アダプター給電を考えてつけているなら小さすぎます。実機はバッテリー駆動なので無いみたいです。
Fuzz Face含め大抵のファズ系は電源ノイズに弱いので絶対バッテリー駆動にしましょう。
▲ダイオード
- 1N4001…1個
★トランジスタ
- BC108…2個
BC108となっていますが、回路が分かる方はせっかくなら2SC1815か2N5088あたりを使いましょう。増幅率が高いので定数変更が必要ですが、ノイズはかなり減ってくれます。
hFEはQ1が70でQ2が120ぐらいというのがありますが、あくまで目安程度にしてください。hFEは比率に過ぎませんのでテスターで測定して各所の電圧を合わせましょう。
回路解説記事でも書いていますが、トランジスタのコレクタ側は直流域なので半固定抵抗、可変抵抗を入れるのはご法度です。
▼可変抵抗
- 500kA…1個
- 1kB…1個
◆その他
ダイキャストケース、LED、フォンジャック、バッテリースナップ、フットスイッチ等
フォンジャックのスイッチでバッテリーが入る仕組みが多い(多いというか全部それ)ですが、前段の機材やギターに電圧がかかってしまって良くないので、バッテリーのスイッチは他で設けましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
かなり上級者向けなFuzz Faceですが、ちゃんと作ればいい音がします。
設計は滅茶苦茶ですが不思議ですよね(;^ω^)
ワウとの相性問題なんかもありますが、これもいつか解説しようと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました(^▽^)/
コメント
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