今回はディストーションの名器、そしてディストーションではRATと並ぶ自作の定番であるSuhrのRiotの自作について紹介していきます。
Suhrと言えば私はギターのイメージが強い(そもそもギターメーカー)ですが、RiotやEcripseあたりのエフェクターからギターアンプまで、結構手広くやっている印象です。そんなギターメーカーの出したエフェクターはちゃんとしているのか、気になると思うので回路解説記事ではそのあたりも触れながら解説しようと思います。
パーツリスト
●抵抗
- 100Ω…2個
- 220Ω…1個
- 470Ω…2個
- 1kΩ…2個
- 4.7kΩぐらい…1個 LED用
- 8.25kΩ…1個
- 10kΩ…1個
- 11.3kΩ…1個
- 20kΩ…2個
- 100kΩ…1個
- 470kΩ…1個
- 1MΩ…1個
- 2.2MΩ…1個
変な値がちらほらありますが近い値でOKです。まぁ音色に関わる部分ではあるので拘っても良いかと思いますが、使うならキンピのような誤差の少ない抵抗を使わなければ意味がありません。多分DALEとかでこの値はあるんですかね。使わないので分かりません。
■コンデンサ
- 33pF…1個 セラミック又はマイカコンデンサ
- 100p…2個 〃
- 0.022μ…3個 フィルム
- 0.1μ…1個 〃
- 0.22μ…1個 〃
- 1μ…1個 〃
- 2.2μ…1個 電解
- 10μ…1個 〃
- 47μ…2個 〃
信号ラインに入っている電解コンデンサはフィルムの方が良いです。回路解説の方で後々解説しますが、あれほどの容量は必要ありません。定数計算をしていないのか何なのか分かりませんが、出力部に至っては十分の一の容量で必要十分です。
そして電源部は完全に設計ミスと思って良さそうです。電源アダプタ側の電解コンデンサは多めに100μ~220μで、抵抗を追加しフィルタ回路にすることも効果的です。
それから発振に困っている方はオペアンプの8番と4番ピンに0.1μ程度のセラコンを取り付けると効果的です。ただでさえ増幅率が高く発振しやすいのに、なぜ無いのか疑問です。
◆半導体
ダイオード
- 1N4001など…1個 末尾の番号は何でも可
- 51Y…2個 代替品を使用
- 1N34A…4個
- 赤色LED…2個
- 青色LED…1個
回路図に書いてあったのをそのまま書いたんですが、51Yというダイオードは入手出来なさそうなので代替品を使う事になると思います。少しですが、調べた限りではそんなダイオードはヒットしませんでした。多分解析した人がダイオードに51Yと書いてあったのでそのまま回路図に記載してしまったのでしょう。
一応某フリマには51Yと書かれたダイオードが販売されていましたが、詳細は不明です。
他の自作されている方を見るに1N914や1N4148を使っているようです。
まぁ試行錯誤は自作の醍醐味なので、色々ダイオードを付け替えると楽しめると思います。
IC
- 4580…2個
▲可変抵抗
- 100kB…1個
- 10kA…1個
- 10kC…1個
▼スイッチ
- トグルスイッチ ON-ON-ON…1個
少し珍しいトグルスイッチです。3つポジションがあって、どこに倒してもオンになるというスイッチです。微弱信号用ではあまり見つからない可能性が高いので、自作慣れしている方は何らかの方法で対処するべきでしょう。
その他ケースやフットスイッチ、ツマミ、ジャック類等買い忘れの無いようにしましょう。
基板レイアウト
ざっと見た感じではこのレイアウトが比較的良いでしょう。
https://effector-guitar.com/wp-content/uploads/2015/11/SuhrRiot.pdf
勿論自分自身で考えた方が良いのは言うまでもありませんが、自作に慣れてきたらチャレンジしてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
一応かなり前にRiotの製作依頼を頂いたことがありましたが、なかなか上品な部類のディストーションだと感じました。まぁ私はストラトを使っているのでハムに較べ信号が弱いというのもあるかもしれませんが、ゴリゴリのディストーションとはちょっと違った印象です。
それはそれとして回路解説記事も書いておくので、自作される前に一度目を通しておくと何かと安心です。
特に電源部は問題ありなので、しっかりしたものを作りたい方は必見です。
最後まで読んでくださってありがとうございました(´・ω・)/
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