久しぶりの自作紹介になりますね。
今回は某有名ペダル、TSV-808の自作について紹介します。
私が入院する前から、海外の方が回路解析したことは話題に上がっていたので、ようやく公開されたのだなといった感じです。
発売当時定価5万円ほど、現在はケンタウルスのように20万円以上で取引されているようです。
価格の高いエフェクターを自作するのも一つの醍醐味かと思いますので、必要なパーツなどまとめておきます。
必要なパーツ
●抵抗器
- 100Ω…×2
- 1kΩ…×3
- 4.7kΩ…×2 (回路図では4.7kΩをLEDの電流制限抵抗として採用しているため、ほかの抵抗を使う場合は1つでOK)
- 6.8kΩ…×1
- 7.5kΩ…×1
- 9.1kΩ…×1
- 10kΩ…×4
- 12kΩ…×1
- 33kΩ…×1
- 510kΩ…×1
- 1MΩ…×1
■コンデンサ
- 22pF…×1 セラミック
- 51pF…×1 セラミック
- 150pF…×1 セラミック
- 0.027μF…×1 フィルム
- 0.033μF…×1 フィルム
- 0.082μF…×1 フィルム
- 0.1μF…×1 セラミック
- 0.15μF…×1 フィルム
- 1μF…×2 フィルム
- 47μF…×2 電解
回路図元の部品表ではC101はフィルムコンデンサとなっていますが、セラミックの方がよいでしょう。
電源回路は微妙な設計です。定数計算をしていないのかもしれません。
そのあたりは、改良案を兼ねた回路解説記事で紹介します。
▲ダイオード
- 1N4148…×4
- 1N5817…×1
◆IC類
- OPA2134…×1
OPA2134はテキサスインスツルメンツのオーディオ界隈では名の知れたオペアンプの一つです。しかしながら、テキサスは一般への販売をやめてしまったため、入手困難な部品になっているかもしれません。(ギャレットオーディオさんや、桜屋電機さんなら取り扱いが残っているかもしれません)
如何せんオペアンプに直結というような回路ですから、本来はバッファを設けるべきなんですが、代用するならTL072のようなJFET入力オペアンプを採用しましょう。
★可変抵抗、スイッチ類、ジャック類
- VOL…10kΩB
- DRIVE…500kΩA
- BASS…50kΩB
- TREBLE…10kΩB
- SAT…10kΩB (半固定抵抗推奨)
- SPDTトグルスイッチON/ON…×2
- フットスイッチ…×1
- モノラルフォンジャック…×2
- DCジャック…×1
基板レイアウト
まだ公開されたばかり(?)だからかもしれませんが、ユニバーサル基板でのレイアウトは見当たりませんでした。というより、国内の自作系のサイトが減少してきているような気もします。
海外ではよく使用される、ストリップボードという基板でのレイアウトは見つかりましたが、あまりおすすめはできない基板ですので、自分で設計するのがよいかと思います。
自作慣れした方向けのエフェクターであると言えそうです。
あとがき
Ibanez社が関わっているということで、多少改善されているかと思ったんですが、どうやらTS808を設計した頃の設計者は残っていないようです。
もしかするとVemuramに設計は丸投げかもしれませんね。
そもそも、TS808も確かMAXONが元ですから、生産ラインのみ残されているのが現状かもしれないと思っています
回路解説記事で改良については少し触れようかと思います。
もう数段階上のレベルで改良したいという方は、こちらを参考になさってください。Jan rayと回路は似通った回路ですので、応用は可能です。
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